来自Twitter用户@tamako4024
きょう5月25日は俳優の上野樹里の36歳の誕生日だ。デビューからすでに20年あまりを数える上野だが、いまなお新境地を拓き続けている。
今天——5月25日——是演员上野树里的36岁生日。出道至今已经20多年的上野,现在还在不断开拓着新的境界。
先月には長らく所属した芸能事務所・アミューズからの独立を発表する一方、出演するドラマ『ヒヤマケンタロウの妊娠』、『持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~』(TBS系)の放送があいついでスタートした。
上个月宣布从长期所属的艺能事务所AMUSE独立的同时,出演的电视剧《桧山健太郎的怀孕》与《持续可能的恋爱?~父亲与女儿的结婚进行曲~》(TBS系)也相继开播。
前者では「もし男性が妊娠したら?」という設定のもと、妊娠した主人公(斎藤工)のパートナーを、後者では母に先立たれた父(松重豊)と一緒に婚活を始める娘を演じている。いずれも、家族や男女関係の形の多様化が進むいまの時代を反映した意欲作だ。
前者提出“如果男性怀孕了呢?”的设定,上野饰演怀孕了的主人公(斋藤工)的伴侣,后者中她扮演母亲去世后,与父亲(松重丰)一起开始婚活的女儿。两部作品都反映了当今时代日益多样化的家庭和男女关系形式。
30代に入ってからの出演作では、2019年に主演したドラマ『監察医 朝顔』(フジテレビ系)が好評を博し、翌年には続編も放送され、上野の新たな代表作となった。彼女の演じるヒロイン・朝顔は、法医学者として事件で亡くなった人々と日々向き合い、自身も東日本大震災で母親を亡くすという過去を背負っていた。
进入30代后出演的作品中,2019年主演的电视剧《法医朝颜》(富士电视台系)获得好评,续篇也于第二年播出,成为上野新的代表作。她饰演的女主角朝颜,作为法医每天都要面对在事件中死去的人们,自己也背负着在东日本大地震中失去母亲的过去。
上野自身、続編のスタートに際し、《大きな仕かけもキラキラ感もないドラマですけど(笑)、等身大の日常や感情を丁寧に紡いでいきたいです》と意気込みを示したように、ドラマといえば、伏線や小ネタなどをたっぷり盛り込んだ作品がとかくもてはやされがちな(それはそれでありとはいえ)昨今にあって、本作のようなドラマがつくられ、なおかつヒットしたのは貴重だ。
上野自己在续集开始的时候表示,“虽然这部剧没有太大的情节,也没有闪闪发光的感觉(笑),但我想要认真地编织与真人一样的日常生活和感情。”说到电视剧,往往是包含大量伏笔和小情节的作品(虽说是这样),在当今这个时代,能够制作出像这部作品一样的电视剧,而且还能大受欢迎,是非常珍贵的。
从《交响情人梦》开始
上野は中学在学中の2001年にCMでデビューしたが、彼女の存在を一躍世間に知らしめたのは、17歳のときに出演したNHKの朝ドラ『てるてる家族』(2003~04年)だろう。
2001年,还在读中学的上野通过广告出道,让她一跃为世人所知的,应该是17岁时出演的NHK晨间剧《晴朗家族》(2003~04年)吧。
こうした天才肌の自由奔放なキャラクターは、『てるてる家族』と同時期に撮影された映画『スウィングガールズ』(2004年)などいくつかの作品を経て、人気コミックのドラマ化『のだめカンタービレ』(2006年、フジテレビ系)で演じた音大生・野田恵に集約され、上野は大ブレイクを果たす。そのあまりに自然な演技に、彼女が素で演じていると思った人も少なくないはずである。
拥有这样天才气质、自由奔放的性格,在与《晴朗家族》同时期拍摄的电影《摇摆少女》(2004年)等几部作品中,又在人气漫画电视剧化《交响情人梦》(2006年,富士电视台系)中饰演过音大生野田惠,上野由此大红大紫。应该有不少人都觉得,这种极其自然的演技是她的本色演绎。
しかし、それも本人に言わせれば、監督や共演者たちと納得ゆくまで話し合いながら役作りした賜物であった。当時の週刊誌の記事では、《取材で『素でやってるでしょ』と言われると、やっぱりちょっとむかつくかな。映画の物語の中でリアルに生きてる人になるためにどうしたらいいかとか、共演者の空気感を受けて次はこうやってみようとか、いつも考えているから》と、世間での反応に疑問を呈している。
但是,用她本人的话说,这也是她与导演和共演者们边讨论边塑造角色的结果。在当时的周刊杂志的报道中,“如果采访时被说‘你是按平时来做的吧’的话,果然还是有点不舒服吧。我一直在思考,为了成为电影故事中真实生活的人应该怎么做;接受了共演者的氛围感,下次又要怎么做。”
“我并不想当明星”
役作りに対する彼女の熱意を示すエピソードとしては、映画『虹の女神 Rainbow Song』(2006年)への出演にあたり、同作のプロデューサーの岩井俊二に初めて引き合わされたとき、上野が自分の演技論を熱くぶつけたところ、岩井に「全然、そう思わない。俺が監督じゃなくてよかったね」とはねつけられ、泣いてしまったという話も伝えられる。
显示出她对于角色塑造的热情的小插曲还有,在出演电影《彩虹女神 Rainbow Song》(2006年)时,第一次与本片的制片人岩井俊二合作时,上野热情地提出自己对表演的理解,但被岩井拒绝道,“我完全不这样想。幸好我不是导演”,结果她哭了。
演技について上野は身体性から語り、岩井は「日常」として考えていたがゆえのすれ違いだったが、その後、現場で上野の演技を見た岩井はその熱意に驚き、高く評価している。
关于演技,上野是从身体性来谈的,岩井则是以“日常生活”来考虑的,两者截然不同。不过之后,在现场看到上野的演技的岩井对她的热情感到惊讶,并给予了高度评价。
その後も現在にいたるまで、《前のイメージとはまったく違う役が来ると、挑戦状をもらうような気持ちになる。それがいつも楽しみなんです》と語るほど、役作りへの熱意は冷めることがない。
之后直到现在,“只要遇到和之前印象完全不同的角色,就会有收到挑战书的心情。我一直都很期待这一点。我对塑造角色的热情从未冷却过。”
ただ、上野の役作りは、ハリウッドスターのように、肉体を鍛えて体重を増やしたり減らしたりするといったものとは、まったく方向が違う。そもそも彼女はブレイクした頃より、自分がなりたいのはスターではないと公言してきた。
不过,上野的角色塑造,和好莱坞明星那种锻炼肉体增重减重的,方向完全不一样。说到底,她早在走红的时候就公开表示,自己想当的不是明星。
《それでも私は、見ている人にパワーや共感を与える女優でいたい。私自身、スターになりたいわけではないし、美しさを磨くタイプでもない。普通の生活感覚を大事にして演じたいんです。自分にとって高価過ぎるものを買わないなど、普段から気をつけています》
“即使如此,我还是想成为给观众带来力量和共鸣的女演员。我自己并不想当明星,也不是打磨美丽的类型。我珍视普通的生活感觉,并想把它付诸表演。平时就很注意,不买对自己来说太贵的东西。”
家人的力量
地に足のついた生活をするなかで、自然な演技ができる俳優こそ、上野が目指すところであった。そんな彼女も、かつては仕事のために生活を犠牲にして、自分を追い込むことがあったようだ。しかし、2016年に結婚して家庭を持ったのをきっかけに、《幸せな状態でも甘えたり手を抜いたりせずに、仕事に専念すればいい。その方が人間として味わい深くなるのかな、と考えが変わりました》という。
在脚踏实地的生活中,能够拥有自然演技的演员才是上野的目标。这样的她,似乎也曾经为了工作牺牲生活,逼着自己进退维谷。但以2016年结婚成家为契机,“在幸福的状态下,不必撒娇或偷工减料,专心工作就可以了。这样作为一个人会更有底蕴吧,我的想法发生了变化。”
こうした意識の変化には家族の影響もあるのだろう。夫はよく知られるようにロックバンド・TRICERATOPSのボーカルの和田唱で、結婚当初より義父母であるイラストレーターの和田誠と料理愛好家の平野レミ夫妻の家に集まっては、食事や会話を楽しんできたという。とりわけ平野から教えられることは料理をはじめ多いようだ。
这种意识的变化也有家人的影响。众所周知,她的丈夫是摇滚乐队TRICERATOPS的主唱和田唱,据说从结婚当初开始,他们就常常到岳父岳母——插画家和田诚和料理爱好者平野レミ夫妇家,享受吃饭和聊天的乐趣。特别是从平野那里学到的以料理为主的很多东西。
あるインタビューでは、《私は14歳のときに母を亡くして、料理を教わる時間もなかったんです。だから今、レミさんからいろんなことを教わっているのがすごく楽しくて。そのために出会ったのかな、とさえ思うんです》と語っているほどである。
在一次采访中,上野说,“我14岁的时候失去了母亲,连学习烹饪的时间都没有。所以现在我很开心可以从レミ那里学到很多东西。我甚至还在想是不是因为这个才遇到的呢。”
彼女が日々、楽しみながらも丁寧に暮らしを営むさまがうかがえる。その生活感覚は『監察医 朝顔』をはじめ演技にも反映されていることは間違いない。丁寧な生活を土壌に、情熱を注いで役作りしているからこそ、彼女の演技はますます説得力をもって見ている者に迫る。
她每天既快乐又认真地生活。从《法医朝颜》开始,这种生活感觉无疑也体现在表演上。正因为她以细致的生活为土壤,倾注热情塑造角色,她的表演才会越来越有说服力地呈现在观众面前。
原题:
上野樹里36歳に『のだめカンタービレ』から16年…「素で演じている」という評判に「ちょっとむかつく」理由とは?